終戦六十周年記念スペシャル!!


◆戦時下に学ぶ節約術!◆

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謎の老人あらわる!
この世の中にはまだまだ科学では説明のつかない不思議な現象が起こることがあるという。
そしてその不思議な現象が、われわれの目の前に姿を現すことだって稀ではあるが、あり得るのだ…。

オレの住んでいる地域では日曜日に資源ゴミの分別回収が行われている。
先日オレはその係の当番として、朝の8時から指定の公園に立っていた。
大変に、つまらない仕事である。はっきり言って挨拶する以外は突っ立てるだけである。
それでも初めのうちは、オークションに出せるような本や雑誌はないものかと、期待を込めて出されるものを眺めていたのだが、新聞や広告、マンガ雑誌などがほとんどで「お宝」など皆無である。
まぁ、毎週やってるんだから当然と言えば当然である。
しかし、ある一人の老人の出していった一冊の古びた本が目にとまった。
ひと目見てあきらかに年代物である。(もちろん老人じゃなくて本のことだ。)
高く売れるかも知れない。(やはり老人じゃなくて…。しつこいな。)
オレは本に手を伸ばした。
ふと、目を上に上げると、すでにその老人の姿は消えていた…。
(きっと、不思議な術を使ったのか、単にさっさと帰ったのか、どちらかだと思われる。)
本は責任者の人に許可をもらい、もって帰ることにした。



昭和十八年 四月號
その本は『日本婦人』という雑誌で、「昭和十八年 四月號(ごう)」と書いてあった。
1943年発行だ。60年以上も前の本だ。
いったいあの老人(仙人?)はどういうつもりでこんなものをオレに授けたのだろうか?

ちなみに昭和18年というのはどういう年かというと、
「ミッドウェー」や「ガダルカナル」で日本軍がこてんぱんにやられまくったのが昭和17年で、それまでの「イケイケ!」状態からかなりやばくなってきた頃だ。ただ、まだサイパン島がとられていないので、本格的な本土への空襲は未経験。だから、「物資は少なくなってきたけど、戦いはまだまだこれから!」というそんな感じの頃だ。
紙の質もわら半紙のようだが、表紙や巻頭ページはまだカラー刷り!→
このころの表紙は働く女性の凛とした姿が多いのだが、これは何となく疲れた感じの人に見えてしまう。



巻頭カラーはファッション関係
仙人の意図はよく分からないが、とりあえず中身を見ていくことにする。

巻頭カラーはいちおうファッション関係。
日本の服飾史を振り返り、我が国の固有の文化の素晴らしさを再確認する、というようなことが書いてある。
昭和18年当時は「標準服」「制服」というのがあったらしい。なんだか中学校みたいだ。
オレには女の着る服のことはよくわからないのだが、真ん中の「甲型」は帯がベルトになっているし、右の「乙型」は袖が切り落とされている。布の節約なんだと思う。
「制服」の方は、とりあえずこれを上に重ねて着れば正式の場にも普段着で出られるというスグレモノらしい。今もこんなのがあればうちの奥さんも着るものでいちいち悩まなくて楽でいいと思う。復活しないものだろうか。

実際はこの「標準服」だって、そうそう手に入る代物ではなかったと思う。
基本はやはり「モンペ」でしょう。



不用品交換会
さらにページを繰ると、とにかく「節約」と「間に合わせ」ということで、さかんに「不用品交換会」なるものが奨励され紹介されている。
この精神の一部は現在、フリーマーケットやネットオークションに受け継がれているわけだが、当時もいろいろトラブルや問題があったようで、たとえば記事中には、
・物々交換の場合、割が合わず、いざこざがある。
・金銭交換の場合、値段の付け方が難しい。
・綺麗な衣類でも、病気で死んだ人のものを出す人があって、消毒しなければいけない。消毒用の薬品も節約しなければいけないのに困っている。

など、切実な内容が記録されている。こわ。


間に合わせ工夫集
「古シャツからおむつカバー」
「本革ベルトの廃物1本分で小物三種」など、今でもありそうな内容だ。(え、ない?)
ちなみにベルトからは、腕時計のバンド、サンダルの鼻緒、指ぬきが作れるという。




オレがすごいなと思ったのは、「縫糸(ぬいいと)の捻出法」。
タオルの切れはしから一本ずつ糸を抜いて、それを縫い糸として使用する。「けっこう間に合います。」とあるが、どうなんだろうか。

で、実際に試してみた。↓「縫糸捻出法」


←まず古いタオルの切れはしを用意。






←糸の端を探し出す。





 引っぱる。
←ぶちっ。すぐ切れる。
 むずかしい。



 チャレンジすること約五分。
 何度も挑戦しているうちに、
←けっこう長い糸を取り出すことに成功。
 タオル地は、生地の長さより長い糸を取り出すことができること も分かった。(約二倍程度!)

【感想】
慣れれば簡単に糸を取り出すことができるが、古い生地だと糸も弱っており縫い物には使えない。新しい生地で切れはしがあれば良いのだが、タオルの場合そんなものはまずないと思う。
古いタオルの利用法としては小さく切ってティッシュ代わりに使うのが一番現実的な再利用法だとオレは思う。



懸賞・当選 わが家の貯金法
こういうページ、こんな時代にもあったんだなぁ。そういう意味では今も昔も人の生き方ってあんまり変わらんなぁと思う。
読者から投稿されてきた貯金法がいくつか紹介されているのだがその内容がなかなか興味深い。

・増収と自給で 工夫貯金
・おすゝめしたい 竹筒貯金
・成績のあがる ふくろ貯金
・地味だがかたい つもり貯金


「ふくろ貯金(袋分け)」や、「つもり貯金」なんかは現在でも節約術の定番だ。
All About 暮らしなんかを見ると今でも紹介されている。さがしてみろ。

「工夫貯金」は地域共同で鶏や川魚を飼って自給生活をするというもの。
余った分は販売して貯金をする。けっこう徹底していて、砂糖の代わりにハチミツをとるため蜜蜂を飼育するというのには驚いた。素人でも出来るんだろうか?
さすがにこれはオレも試していないが、調べてみたら出来ないこともないようで、本もあるようだ。
ミツバチ―飼育・生産の実際と蜜源植物


一番面白かったのは「竹筒貯金」。
各家庭ごとに竹筒を利用して貯金箱を作るのだが、以下に原文をそのまま載せておく。
 さて、この筒は一緒に組長さんの家に保管して戴きます。毎夕方、食事の済んだ頃を見計らって、組長さん宅から拍子木が鳴り渡ります。「集まれ」の合図です。やがて集合した各主婦は、その日の節約高を、自分の筒に入れ込むのです。「私は鯖の代わりに、栄養も多い鰯で我慢しましたの。それで三十五銭が節約分です。」とか「私は今日は沢庵一つしか節約できませんのでたった十二銭ですの。」とかいう風に、明るい貯金競争が起こります。毎日のことですが、負けたくないのは人情で、「今日こそは」というように、うんと節約して待機することになり、貯金高の上がるのは勿論、家庭内の無駄とか虚栄は、いつしかすっかり影を消しました。まさに一石二鳥です。
これは面白いと思う。今でもやれば絶対に効果が出ること間違いなしだろう。
とくに仲の悪いお隣ご近所でやれば、「カゲぐち」「ねたみ」などの相乗効果で大いに成果を上げられることと思われる。人間の心理を冷静に見つめた貯金法だ。



玄米特集
今でもよく見かける「玄米特集」。
今は基本的に健康志向で玄米があつかわれているが、このころは「節米(せつまい)」と言って、お米の節約のための玄米食だった。
精米してしまうと、糠(ぬか)の分がなくなって、量が減ってしまう。だから玄米のままで食べようと言うことだ。
で、どうせ食べるなら「前向きに」ということで、
玄米の白米よりも栄養の豊富なことが紹介されている。


「玄米のびっくり炊き」
この方法で炊くと、玄米が白米なみに白く柔らかいご飯になるという。しかも量は1.5倍に増えるらしい。
本当なのだろうか?
で、とうぜん試してみた。↓


まず、玄米を用意する。
うちは母屋の義父母が農家をやっているので、
こういうものは、すぐにでてくる。





軽く洗って、水につけておく。(ふつうは一晩)
精米していないので、糠(ぬか)が無く、
水がほとんど濁らない。





今回は一合なので、
一人用の土鍋で炊くことにした。
水は米の1.2倍入れる。





「強火で炊け」と書いてあるので、
その通りやってみる。






15分程度で水分が減って、
香ばしいにおいがしてくる。
こげ付くような「パシッ、パシッ」という音がしてきたら、
ふたを開けて、




冷水を入れる。
分量は米一合なら0.7〜0.9合。
なんのことはない、ビックリ水を入れるから、
「びっくり炊き」なのだ。

よくかき混ぜてふたをして、さらに煮立てる。



ころあいを見て弱火にし、
火を止めたあとはしばらく蒸らす。
で、こんな感じに炊ける。
かおりは、けっこう良い。



お茶碗に盛りつける。一合の割に、笑えるほど多い。


ちなみに、ふつうに炊いたらこのぐらいにしかならなかった。(ちょっとかため)




ビックリ水を入れることで、玄米の皮が破れ水分をたくさん吸収して、量が増える。
しかも、ふっくらと柔らかく炊ける。(従来比)
色も少し白くなる。


で、気になるお味の方だが、
プチプチとした食感があり、噛むほどにほんのりと甘みが出てくる。
こういう素朴な味の好きな人には良いかもしれない。
しかし、特筆すべきは「味」ではなく、「噛む回数」だ。
「ふっくら柔らか」といってもそこは玄米だ。
一口たべるごとに100回以上は噛まなくてはいけない。
上の茶碗一杯を食べ終わるのにオレは1時間かかった。

少ない米でもかなりのボリュームだし、時間をかけて食べるのでかなりの満腹感を得られる。
消化に時間がかかるので腹持ちも良い。
食物繊維も多く便通も良くなる。ビタミン類も豊富だ。
以上のことから考えると、この玄米の「びっくり炊き」は、ダイエットに最適と思う。
飽食の時代に活かされる食糧難の時代の知恵。皮肉なもんだなぁ。




お裁縫


現在ではまず見られなくなったが、戦前・戦中はもちろん、戦後も昭和30年代までは、服は布を買ってきて、各家庭で作るというのが当たり前であった。各婦人誌でも時流にあわせて型紙などが毎号紹介されていた。今でも自分で服を作ればかなりの節約になるのは明白だが、そんなことの出来る人はかなり特別な人のようで、(良い悪いは別として)子どもが学校に持って行くぞうきんですら100均で買ってすませる人が大半だ。だからほとんどの節約サイトでもこの分野はまだ未開拓のまま手つかずで残されている。洋裁の出来る人にとっては稼げるチャンスが残されているわけだ。

ここで紹介されているのは「決戦下の寝衣(ねまき)の工夫」。
町全体が焼け野原になるような空襲はまだ無いが、前年の昭和17年に初の本土空襲(ドーリットル空襲)を経験している。(東京・名古屋などで死者50人)
このため、この雑誌(昭和18年)でも、空襲に備える工夫が紹介されている。ただし、ほとんどの人にとっては、まだ空襲は実感のないものであったと思う。さし絵を見てもまだ余裕が感じられるのはそのためか。この2年後には空襲での犠牲者は最初の犠牲者の1万倍にもなると誰が想像できただろうか。

※ちなみにアメリカでは「ドーリットル空襲」を成功させた兵士たちは現在でも英雄として賞賛されていて、映画にもなっている。みんなが見にいったあの映画のラストで主人公は特訓の末、この空襲を成功させている。



広告いろいろ


戦時下でも婦人雑誌だ。化粧品の広告もある。
しかし、時局柄、「美容」を前面にはだせない。
「肌荒れに」「お肌の守り」「身だしなみ」、そういう文言が並ぶ。

三和銀行の「決戦・貯蓄」というのは、どういう意味かというと、貯金したお金は戦争の資金として投資されるので、この時代は「貯金=戦争協力」として奨励されていた。

しかし、この時点で「三和銀行」より「ヘチマコロン」の方が長生きすると誰が予想できただろうか。ヘチマコロンのロゴはレトロな感じがすると思っていたが、こんな昔から変わっていなかったんだなぁ。
ヘチマコロンは斬新な宣伝で有名。戦争が始まる前はこんな広告もだしていた。(ヘチマコロン昭和12年の広告)←この広告の約5年後が↑上の広告だ。戦争というのはなにもかも駄目にしてしまう。


さいごに
今年は戦争が終わってちょうど60年だという。(2005年)
今回、資源ゴミで偶然古い雑誌を手に入れたのをきっかけに、戦争と節約に関する企画を思いついた。

はじめは、「カリスマ節約主婦だと!?笑わすな!」「おまえらの節約は甘いんじゃ!」「戦時下の節約を見てみろ!」というような内容にしようとたくらんでいたのだが、それはもろくも崩れ去った。
目指す節約の方向性が違うのだ。
たとえば、お米の節約にしても、兵隊さんに優先してお米をまわすことが目的である。
だから、「お米の代わりに値段は高いが、うどんを食べましょう。」というような節約も戦時下ではあり得るのだ。だから、今回は純粋に当時の節約を楽しむような内容にした。
そのほうが、この本を授けてくれた仙人も喜んでくれるだろう。

雑誌に載っていた節約や工夫のほとんどは当時の読者からの投稿によるものだった。
これらの元祖節約主婦たちは戦時下を精一杯工夫して生き抜こうとした。
彼女たちが現代のわれわれのお小遣いサイトや節約サイトを見たら、いったいどのように感じるのか。オレはすごく気になる。


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